感謝の讃歌(2)―典礼の中で―

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 感謝の賛歌を歌うに当たり、オルガンの音が出てから心を準備するのでは遅すぎるのです。何度も述べたように、叙唱とセットになって初めて感謝の賛歌は意味を持ちます。奉納祈願や叙唱をよく味わえるように、楽譜が必要な方は奉納の歌が終わったら、感謝の賛歌のページを開けて準備しておきましょう。ご自分の聖歌集をお持ちの方は、毎週使うのですからフセンを張っておくなど工夫をしてみるといいのではないでしょうか。
 先程は水の流れに喩えましたが、野球のピッチャーとバッターの関係にも喩えられるかもしれません。ピッチャーの投げる球を見極めなければ、バッターは打つ事ができません。叙唱を味わわずに感謝の賛歌を歌う事は、目をつむってバットを振る事と同じです。ピッチャーである司祭の投げる叙唱という球をよく見極めて(味わって)、感謝の賛歌というホームランを放ちたいものです。司祭によって唱えられる叙唱に耳を傾けて神の恵みを味わい、それに対して力一杯の感謝で答えた時、本物の深みと内的躍動感のある典礼になるでしょう。

【外山 愛】