謝の讃歌(1)―歌詞と聖書―

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 一方Benedictus部分の歌詞は、次のようになっています。

誉むべきかな、主の名により来る者。
天のいと高き所にホザンナ。

 ヨハネによる福音書によれば、これは、キリストのエルサレム入城のシーンで、民衆がキリストを迎えて叫んだ歓喜の叫び です。Sanctus(聖なるかな)の部分が父なる神に対する賛美だったのに対して、Benedictus(ほむべきかな)の部分は子なるキリストに対する賛美です。
 子なるキリストを賛美するのに選ばれたのは、私たち人間が歴史の中で実際に使った言葉です。2000年前、キリストはこの言葉によってエルサレムに迎えられました。つまり、これは実際にキリストが耳にした言葉なのです。象徴性の強いセラフィムの賛美に比べると、不完全ではありますが、(その賛美は一週間後には「十字架に付けろ!」に変わります)もっと血の通 った言葉です。


【外山 愛】